前回まで5回に渡り、2018-2019日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したボルボXC40について書いてきました。
まあ控えめに言って、数多試乗してきた車の中でここまで出来が良かった車は初めてのことであり。国産車はもとより、ドイツ車をはじめとするどの輸入車でも味わうことの出来ないその感覚に、すっかり驚かされてしまいました。
では、この車が自分にとってRX-7より魅力的であるかと言うと…そんなことはありません。RX-7には、少なくとも自分にとっては他に代えがたい魅力があります。そんな魅力について、今回は書きたいと思います。
◆本物のスポーツカーであること
RX-7は本物のスポーツカーです。500PSを超える車がゴロゴロしている昨今、多少チューニングした程度ではその暴力的なパワーにおよばないという現実があるにせよ、その事実は変わりません。
それは、サーキットで走らせてみればわかります。今なお一線級を誇る戦闘力と、ドライバーの意思を忠実に反映する素性の良さ。電子デバイスに頼らない、最近の車では決して経験することができない楽しさが味わえます。
まあ、私がその魅力をどの程度引き出せたかは疑問な部分がありますが…。
◆現在でもそのまま通用する日本デザイン史に残る流麗なデザイン
過去の車でそのデザインを評価されているものは多いですが、既に30年近くなるにも関わらず、これほどまでに古さを感じさせない車も珍しいと思います。
おそらくは、エクステリアに時代を感じさせるパーツが一切使用されていないからだと思いますが、車に詳しくない人が手入れの行き届いたRX-7を見て、そのデザインから既に30年近くが経過した車であることを見分けるのは難しいでしょう。
また、ノーマルのままでは少し線が細くも見えるそのデザインが、ホイール幅を太くしてみたり車高を下げたり、マフラーを極太一本出しに変更したりすることで、一気に骨太に見えるようになるのも魅力です。
◆世界遺産に乗る
まあ、ユネスコに認定されているわけではありませんが。
少なくともロータリーターボとリトラクタブルヘッドライトを組み合わせた車は、この先もう二度とリリースされることはないでしょう。
ロータリーエンジン独特のフィーリングも、電動化がますます進んでいく未来を考えれば、味わえなくなることは間違いありません。
以上、私が今もなおRX-7に乗り続ける理由をいくつか思いつく範囲で書きました。
あと、このことについて、最後にもう一つだけ大事なことを付け加えておきたいと思います。
「好きだから」
以上です。